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京商V-oneS・SⅡタッチスターター仕様インプレッション

作成 Bannnosuke 校正 GPラジ助

V-oneS

vones1

V-oneSⅡ

s2

GP初心者に一押しマシン

これからエンジンカー(以下GP)をやってみようと考えている方に、今もっとも適しているマシン,京商のタッチスターター仕様のVoneS・VoneSⅡをあらゆる角度から紹介します。2010年現在ではvoneSⅢが現行機種として発売されていますが、基本コンセプトはvoneSの流れの延長線上にあります。タッチスターター仕様とは7.2Vのバッテリーでエンジンにセットされているセルモーターを回すと同時にプラグの点火もいっしょにするため、実車感覚でエンジンスタートができる優れものです。
はじめに断っておきますが、私は京商からの依頼があってこのインプレッションを書いているわけではありません。実際に自分で使用して見てこれは初心者に、最も打って付けのマシンで純粋に初心者の方に推奨したいと思ったからです。(2003年現在)

マシンの概要

初心者向けのマシンと言っても、その構造はレーシング仕様のV-oneRとほとんど同じパーツを使用しており、マシン特性も初心者用とは思えない優れたものです。素組のままでもその走行感や強度には全く不満が無く、少し慣れたら1速のままギア比を上げて最高速を上げて、練習するには最高のマシンと言えます。

エンジンスタートが超簡単

タッチスターター

今までのリコイルスターターで、1日中引っぱってもかからなかったり、強く引っ張りすぎて紐が切れてしまったりという人がいると思いますが、タッチスターターは、電動カー用のバッテリーを使用して(キットに付属してます)、プラグをヒートしながらセルモーターを回すという、まるで実車のエンジンをかける感覚でエンジンスタートができる優れものです。これでGPカーにとって一番敬遠されがちなエンジンがけが非常に簡単になりました。
エンジンのスタートは慣れてしまえば、どうということは無いのですが、とかく最初のうちはちょっとしたことでかからないことが多いので、このタッチスターターはGPカーを始める人には絶対お薦めの装備と言えます。

キットの制作

制作に関しては、取り説通りに組み立てていけばよいのですが、私が組み立てたときに気になったところを特記しておきます。
パーツはVone-Rのキットと共通の物が多く、プラパーツの強度は抜群の出来です。サスアームなど粘りが必要な部品と、硬度が必要な部品の使い分けをしていますので、ビスの使い分けと締め付けには注意が必要です。ビスの長さなどを取扱説明書で逐一確認したり、スケールで測るなど取説を注意深く確認しながら組み立ててください。プラパーツへのビスの締め付けは、閉めすぎるとなめてしまいますので、締めすぎず、ゆるすぎずとちょっとコツがいります。
デフグリスは普通のグリスではダメです。フロントに30000番、リヤに5000番ぐらいのグリースを別に購入して組み立て時に入れてください。(シリコングリスを使用するときは、フロント100000番ぐらいです)

エンジン

エンジンのうしろに付いてるスターター用のギアにはグリースが塗ってありませんので、グリースアップしてください。黒いプラスチックのギアカバーをはずして、中のギアにシリコングリスを塗るだけです。これは、1本のビスをはずすだけで簡単に出来ますので、面倒がらずにやっておくとギアが長持ちします。(後述)

タイヤの接着

タイヤとホイールの接着は注意が必要です。まず、ホイールのタイヤが接着されるところと、タイヤのホイールに接着するところを180番ぐらいのサンドペーパーでこすって、その後ホイールとタイヤを中性洗剤でよく洗います。
よく完走したらホイールにタイヤを装着し、瞬間接着剤を接合部に良く流し込んで完全に接着してください。これが甘いと走行中にはがれてしまいますので、面倒でも手を抜かないでやって下さい。エンジンカーは電動カーより重量がありますので、タイヤへの負担が比べ物になりませんから、これを怠ると、走行中にはがれてしまいます。

初走行前のセッティング

キットを組み立て終わったら、即走らせたいところですが、その前にアライメントの調整をします。
キャンバーはフロント1°リヤ2°、トーインはフロントがアウト1°、リヤをイン2°、車高を前後6~6.5mm前後に調整します。
これで、とりあえず巻き込まないで走るはずです。後はサーキットでよく走っている車のセッティングを参考にして、自分の好みに合わせて調整してください。

エンジンのブレークイン(慣らし運転)

エンジンのブレークインは取り説どおりでOKですが、私のやり方を紹介します。(GS15Rの場合)
エンジンスタート前にメインニードル(以下ニードル)を静かに完全に閉め込みます。このとき力をいれ過ぎないように気をつけてください。あくまでも静かに、回らなくなったらそこでやめます。そこから2回転戻してください。このニードル位置でエンジンをスタートします。エンジンがかかったら走行しますが、始めの1タンクは全開にしないでゆっくり走行させてください。2タンク目からは全開に入れてもOKです。3タンク目からはいよいよニードルを絞り込んでいきます。1タンク走行するごとにニードルを約10分(60°)<時計の目盛りで10分>づつ絞っていきます。合計で30分ぐらい絞ったところからは、ピークに近くなっていますので5分ぐらいづつにしてください。ストレートで急にエンジンの回転が落ちるようでしたら絞りすぎですから、即マシンを停止して、ニードルを10分戻してください。このときエンジンはオーバーヒートになっていますから回したままでやってください。止まってしまったら、エンジンが冷えるのを待って、プラグをはずし、切れてないか調べてからかけてください。このニードル位置がエンジンが好調に回りつづける位置です。
このエンジンには、スロー絞りニードルがついていますが、これは最初の内は絶対に回さないで下さい。スロー絞りの調整は、かなりエンジンのことを熟知していないと、どうしようもないエンジンにしてしまいます。

走行インプレッション

まずは、エンジンスタートからです。ニードルを締め切ったところから2回転戻して、昨夜のうちに充電しておいたスターター用のバッテリーをスタートジャックに差し込むと、プルプルと軽い回転音で回りだしました。燃料がエンジンに行くまで約5秒ほど回したところで、エンジンがかかりました。なんと簡単なことか。スナップスターターでは適度なチョークをしてやらないと、かかりにくいので、このかかり易さは、まさに初心者にはうってつけと感心させられました。
2回目からは、バッテリーを差し込んだ瞬間にかかるので、うれしくなってしまいました。
ニードルが2回転で,かなり甘めのまま、キットのままの1速仕様で走行しましたが、初心者には調度良いスピードです。コーナーはキット標準のタイヤでもまずまずのグリップで不満はありませんでした。シケインなど切り返しもほとんど問題なく走ります。
その後、エンジンの項目で説明したように少しづつ絞っていき、約40分(270度)絞ったところで調度いい感じの回転になってきました。このニードル位置では、スピードも格段に速くなり、初心者にはちょっと厳しいかもしれません。スピードについて行けるまでは、ハーフスロットルで走った方がコントロールミスを防げるでしょう。
感想としては、キット素組でも何の不満も無く快調に走るマシンです。

お薦めオプションパーツ

2速ギアセット

2速

練習を重ねていくと、もっとスピードが欲しくなるのが人情です。そこで2速の出番です。サーキットを走っているエンジンカーはほとんど2速を装着していますので、是非欲しいパーツです。装着後、ギア比の変更が必要になる場合がありますが、サーキットごとに違いますので走っている人のギアを参考にしてください。りとるてっくitaサーキットでは、かなりハイギヤードになります。

マフラー

キットについているマフラーは、アルミのダイキャスト製で低速域でのトルクに優れますが、OSや京商などから排気量15クラスの物がでてますので高速域の排気効率を高めたい時には交換したいところです。排気音もかっこよくなります。

タイヤ

タイヤはオプションではなく消耗品です。キット標準が減ってきたらもっとグリップのいいタイヤを購入しましょう。どのタイヤがいいかは、季節ごとに変わりますから、あれこれ買って悩むよりもサーキットにいる常連の人に聞くか、京商HPで、レースの上位者のセッティングデータを公開していますので参考にするのが手っ取り早いチョイスのしかたです。

オイルダンパー

長く使うことを考えると、車高調整などの取り回しの良さや、安定した動作性などからできればアルミ製のものと交換した方がいいです。とはいえキット付属の物も樹脂製ではあるもののかなりの精度は持っていますので、余裕が有れば交換する程度で良いでしょう。

*私のマシンは、これだけで十分にレースで通用してます。

V-oneSⅡへの変更点

スロットルサーボの搭載位置の変更

S2リンケージ

スロットルサーボを90°回転させ搭載させることで、スロットルタイロッドを、直接キャブレターのレバー連結させています。スロットルリンケージの調整が容易になりました。そのほか、エアフィルターが小型かつ吸気効率の良いものに変更され、エンジンのヒートシンクが大型化され、冷却効率が向上しました。

燃料タンクの変更

アッパーデッキS2

燃料タンクにチョークポンプが設けられたことにより、エンジン始動時の燃料送り込みが手軽になり、さらに始動性を高めています。また、受信機搭載位置が、アッパーデッキ上になりましたが、小型の受信機を使用すれば、受信機バッテリーと一緒に格納することができます。

バンパーがブルーから、ブラックに変更されているように、全体的に、ブラックとガンメタリックの色に統一されました。
エンジン本体の性能もよりS1よりS2キットに付属するエンジンの方が回る感があります。V-oneS(1)だけでみても初期と中間ロットではエンジンの仕様が違っているようで、バージョンアップが何度か施されているようです。GS15RエンジンはV-oneS3ではGXR15エンジンに変更されました。

タッチスターター使用時の注意

かからない時に回しすぎない

かかるときは回し始めにかかります。燃料が来ていない。かぶり気味というときにむやみに回し続けることは故障の原因になりますから絶対にやめましょう。燃料がきていない時はチョークボタンで燃料を行き届かせてから。かぶり気味の時はプラグを外して燃料を一回排出してからかけ直してください。特に、オーバーチョーク時にはクランク自体が重くなりますので、その状態でモーターを回すとモーターが焼き付きます。

プラグヒーターは専用品を使用する

タッチスターターからの配線でもプラグはヒートしますが、セルを回すバッテリーとプラグをヒートする電源を共用するためヒートさせる熱が不足する場合があります。ポケットブースターを別に買って、ヒートは別で行うことをお奨めします。(その場合プラグに結合するコードは外しておきます)

定期的に部品を交換する

タッチスターター内部のワンウェイベアリングの軸となるワンウェイシャフトは長期間使用していると痩せてきます。この部分が細くなるとワンウェイベアリングが空転してセルを回せなくなります。長く使った時などでタッチスターターが空転する場合はこの部品の消耗を確認してください。(ある意味、この部分が痩せるまでマシンを走らせることができたら、スターターボックスの購入を検討しても良いと思います。)
異音がしたときはすぐにクランクを止めてください
高温で「ぴー」と鳴るような時は高い確率でオーバーチョークしている時にムリに回したときです。プラグを外してセルを回して燃料を出してからやり直してください。また、セルを回すときは、必ず①燃料をキャブレターに到達させておく②ポケッットブースターを差してヒートさせておく この2つを先にやってからセルを回してください。先にセルを回してから燃料をキャブに行かせたり、ブースターを差していないのにセルを回しっぱなしにするなどすると格段に消耗が早まります。

タッチスターターの回転具合はエンジンをかけるには最も適した回転度合いと感じます。筆者も昔の京商カップSクラスではリコイルを使わずにタッチスターターを利用して参戦していましたが、エンジンをクランクすることだけなら、リコイルやスターターボックスよりもGXR15(GS15R)に合っているのではないかと確信しています。性能を確実に発揮させるためにも上記の手順を守ることをお奨めします。